

つたゐ
@tutai_k
- 2025年8月27日実践 日々のアナキズムジェームズ・C.スコット,中溝和弥,日下渉,清水展読みたい
- 2025年8月26日外来種がいなくなったらどうなるの? SF思考で環境問題を考える佐藤柊介,北海道大学CoSTEP,古澤正三,宮本道人,岩田健太郎,竹村昌江読み終わった「外来種」と聞いたとき、どんなものが思い浮かぶだろうか。まず最初に思い浮かぶのは、いわゆる「特定外来生物」とされる生き物で、よく目立つ(よく話題に上る)種だと思うけど、じつはブロッコリーとかも「そう」、という、正確に理解されないまま使われてる「外来種」という言葉の解説とかも詳しくかかれているところがとてもいいと思った。 北大を舞台に外来種問題に取り組む架空の「防除部」で起こる不思議な出来事が、会話形式で書かれているのでとても読みやすくてわかりやすかった。「もしも〇〇だったら?」というSF的な考え方から、アライグマ/外来種がいない世界や、在来種憐れみの令がでた世界ってどうなるんだろう?その結果が具体的に書かれているのが、「殺す/殺さない」の議論に持ち込まれがちなこの問題をもっとやわらかい、根本の出発点である考え方に立ち戻らせてくれる機能があるように感じた。 即時的な答えは出ず、万能な解決策も今はない状態で、「考えること」を始めていける、ワークショップの提案などもすごく良かった。 物語部分の最後に窓の外に「ネコ」がいることの理由を考えたいなと思った。
- 2025年8月23日
- 2025年8月22日熊になったわたし 人類学者、シベリアで世界の狭間に生きるナスターシャ・マルタン,大石侑香,高野優読み終わった読み終えた。 カムチャツカの森で先住民族を研究していたフランス人の筆者が、ある日森でクマに顔をかじられてしまう。 クマは気を変えて立ち去り、筆者は生き延びるが…「クマと繋がってしまった」。 ロシアで一度治療を受け、その後フランスでも幾度も治療を受けながら、クマが入り込んだ身体/精神の違和から再びカムチャツカの森へ帰り……。 筆者の独白で、内心の吐露が多く、「わからない」ことばかり。だからと言って困惑するわけではなく、語りというものの散漫さと、だからこそしっかりと受け取れるものがある、というのかなあ。 何回読んでも何言ってんのかわかんないけど「よかった」みたいな感想を抱く本なんだと思う。本から受け取ったことは、何重にもパッキングされていて、何が入っていますとかはうまく説明ができない…。 良い本というのは、何を持ち帰ったというのがその時にはわからない、生きていく中で包装紙が少しずつ剥がれていって、人生のその向こう側にたどり着いた時にようやく中身を開けられて、「そうだったんだ」と理解する「かもしれない」と思える本だなあと思っている。
- 2025年8月20日読み終わった最近クマと人間の衝突が多くて、クマがとにかく悪様に言われるか、「殺すか殺さないか」という話しか出てこないなーと思ってたところで、クマと山で出会ったらどうするかというヤマケイのYouTubeで解説をしていた研究者の本を読んでみることにした! クマの研究をしているひとたちは、いろんな人間とクマの衝突でコメントを求められるけど、「クマについて知って欲しい」と必ず言っているなあという印象もあって、クマのこと知りたいなーと思っていた。 わたしはもともと星野道夫が好きでヒグマの写真を撮りたくてカメラを始めたんですが、コロナとかで計画が頓挫し続けてるうちに鳥撮るようになってて…クマにはすごく興味があったんだよね。 読んで思ったのは、「クマって面白い!」っていうことだった。クマは冬眠する生き物だけど、別にそれは寒さに弱いわけではなくて食べ物がなくなるからそんなら寝ちゃうか!みたいな感じらしく、行き倒れるみたいに冬眠したり、穴に頭を突っ込んでお尻だけ出して冬眠したりとかすることもあるんだって。 ツキノワグマは絶滅危惧種で、なので本来は保全や導入が必要な地域もあるけど、やっぱりその「理解」を周辺住人にしてもらうのが難しいこととかも、興味深いトピックだった。 トキやコウノトリのような無害(?)な生き物なら再導入もしやすいけど、クマとかオオカミを環境の保全や調整として保護したり、増やそうとしたり、再導入したり、というのはかなり抵抗がある問題で。それらについても丁寧に書かれているところがよかった。 わたしはなんかもう最終的には「人間が一切立ち入らない場所/動物たちの場所」をつくる、自然に「返す」という方法がいいんじゃないのかなあと思うけど、これは専門家ではない一個人の素人の考えなので…。 ほかにも、台湾や韓国などのクマ事情や、国内外のクマ研究者たちのこと(女性研究者についてはトピックがある)など、広い範囲で「クマ」とクマを取り巻く人を知れる本だった!いい入門書に出会えたなーって感じ! 巻末には参考書もついてて、次に何読むか迷っちゃうね。 でも次のクマ関連の本は『クマになったわたし』という本がひかえています。これはクマに顔をかじられてしまったひとの手記…なのかな。
- 2025年8月19日
- 2025年8月18日
- 2025年8月17日
- 2025年8月15日
- 2025年8月15日地方女子たちの選択上野千鶴子,山内マリコ,藤井聡子読み終わった「富山県」の女性の聞き書きを集めた本…というまとめでいいのかな、と思う。序文には「富山は、日本中のどこの地域とも通じる、典型的な地方都市だ。」と書かれているけれど、地方都市や「地方」は日本のすべての地方都市や地方を代表しないし、通底する問題の全ては包括していないし、「富山県」の特徴の話を筆者や聞き取りの人たちも話しているので、やはりあまり「普遍的」な書物としては機能しないのではないかと思った。 おもに「職業」を持つ(獲得できた)女性の聞き取りであり、「外に出てみる」ことを推奨するような内容が多くて、偏りも感じる。編集や制作の方向性としてなるべく多くの当事者の事例を集めようとしているのはわかるけど、偏りがあるように感じられたし、「インタビュー記事」が言葉を切り貼りされるような形であったのも残念だなあと思った。 「外」から地方を眺めるものはもうじゅうぶんあるけど、どうしても内側から(内側に止まっている)の発言は偏重していると軽視されているように感じられたし、内側から語るものが必要だなと思った。
- 2025年8月12日読み終わった「宗教」や「信仰」ってなぜか一方的に断罪されがちなんだけど、ここで現役二世のひとびとが語っていることって、別に「宗教」や「信仰」以外にも置き換わるものだなというのをまず最初に感じた。「信じる」ということは宗教を名乗り信仰の形式をとっていなくても、さまざまな名称・ベクトルで行われていて、それは別に「宗教」だけじゃないんだよな。 ここでのやり取りって信仰心を問われている、というよりは、「なぜその思想を(それでも)信じ続けるのですか?」という問いに近くて、それはたとえばリベラル思想・フェミニズム思想だって同じように問われるべきものだ、と思った。そして自分にとって「正しい」とされる大枠があるがゆえに、その「正しさ」が誤ったときどう折り合いをつけるか、とか。 これは問題(宗教差別)を普遍化しちゃおうという話ではなくて、「(宗教は)何も信じていない」という人の「信じる」の方向性が「正しい」、宗教として「信じる」人の方向性は「正しくない」という二元論に落とし込まれたいびつさを見るような本だったなと思う。 そしてたぶんこの本を読む人の多くは自分たちが落とし込んでる宗教/非宗教の二元論には気づかない、ということとか。
- 2025年8月12日僕は猛禽類のお医者さん齊藤慶輔おすすめ最近風力発電とかソーラーパネルとかの話題をsnsで見かけるので、風力発電と野生生物の関係に向き合ってる当事者目線のおすすめの本紹介してもいいかな~? 『僕は猛禽類のお医者さん』 https://www.kadokawa.co.jp/product/322404000757/ 『野生の猛禽を診る』 https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784894537392 どちらも北海道の釧路湿原で、人間の営みによって傷つけられてしまった猛禽類(を中心とした鳥類)の医療に携わってる斎藤慶輔先生の本。 猛禽類医学研究所には、発電用の風車で傷ついた鳥たちとかもたくさん運び込まれてくるし、研究所のすぐそばではメガソーラーの開発が起こってたりしてるので、インスタグラムやブルースカイのアカウントの投稿を追っていくのもおすすめです。 Aという解決方法が示されたとき、Bという存在は傷つくかもしれず、そしてそのBという存在の修復をになうCという存在もいる、CはAによりよい解決法を働きかけ、ともに歩いていこうとする、ということもよく見える本だと思う。 「Aはよくないよ」という言葉を発する人はみんな敵じゃないし、Aを「いい」と信じるとき、見過ごされるBがあってはならないし、そのBを見過ごさないCの行動を支援するという方法だってある。 答えは一個じゃないし、いろんなものをおいていかないで。
- 2025年8月11日
- 2025年8月10日真のダイバーシティをめざしてダイアン・J.グッドマン,出口真紀子読みたい
- 2025年8月9日外来種がいなくなったらどうなるの? SF思考で環境問題を考える佐藤柊介,北海道大学CoSTEP,古澤正三,宮本道人,岩田健太郎,竹村昌江買った
- 2025年8月9日
- 2025年8月8日文庫 死を悼む動物たちバーバラ・J・キング,秋山勝かつて読んだ読み直す資料読み返さないといけない事情が出てきたから明日から読む〜。 読まんといかん本多すぎるのに、時間がなさすぎて死にそう。゚(゚´ω`゚)゚。
- 2025年8月6日読み終わっためちゃめちゃ、めちゃめちゃおもしろかった。鳥類学の研究者とか「鳥を見てるだけで労働が成り立ってる」と思いがちだが、実は鳥を見ていない仕事もたくさんあるんだな〜とか、ひとくちに生物の研究と言っても多分花形になるような研究と、そうじゃない研究があるみたい。 わたしが川上和人の本を好きだなと思うのは、人間の感覚からしたらマイナスに感じられる事象をポジティブに書いたり、鳥にとっての「当たり前」として人類とは離れた感覚を肯定していくところ。 この本だと「絶滅」を完全に否定的には書かない部分で、「うつくしい絶滅」という言葉が使われていたが、その部分とか。「鳥類学者だからって鳥が好きだと思うなよ」でも、巣材の少ない島嶼では同族の骨を巣材に作る、という描写を「うつくしい」と書いていて、この眼差しを私は好きだと思う。
- 2025年8月6日
- 2025年8月6日
読み込み中...