楽しくない体

楽しくない体
楽しくない体
近藤敏明
京都通信社
2023年6月1日
1件の記録
  • 諸事情で家族から借りた本。 あとがきにご自分で書かれているとおり、この方はかなり能力も経済力も人間関係も恵まれた事例なんだろうなと思ったけど、頸椎損傷から「何としても自立し、できるだけ仕事と趣味に戻る」と模索し行動した気力には素直に感服。 元から突っ走るタイプっぽいので奥様はじめ周りは大変だったろうなと思いつつ、そう思うこと自体が私の偏見であるし、自分が同じ状況になったらどうするだろうか…と考えた。 特に人生の途中でハンデを負った人に対して、この方の目指した「”社会に戻って“働き、納税すること」がすべて”正解“なのかはわからないけど、日本の行政と“健常者”の風潮が「これだけの制度を整えてやってるんだから障害者はおとなしくしてろ」みたいな態度だ、という意見には私もそうだと思う。 そんなことを思っていたら、読んでる途中で、昔Xがツイッターだった頃に見かけた「出勤時(※夜勤明けだったかも?)の電車内でヘルプマーク持ちの人が奇声を上げてた、申し訳ないけどああいう人は外に出ないでほしい」という旨のツイートを思い出した。 そしてそのツイート主が、普段は医療情報に関してはまともな発信をしていた医師で、「私よりずっと人権に関する指導を受けているであろうお医者さんが、そんなこと公言するんだ…」と驚いた記憶。(ツイッター上の発言を「公言」と言っていいのかはまた議論があろうが) いや私も金切り声は苦手だし、気持ちはわかるけど……と思いつつブロックしたので、今に至るまで思い出すことはなかった。嫌な思い出だけど、“自分がまだ健常者であること”への驕りと無理解は、私の中にもあるんだなと二重で実感した。 余談ながら、文中でアメリカのリハビリ生活の思い出として触れられていた、後付けの運転補助具を調べてみた。今は日本でもいろいろ出てるんだな、アキレス腱断裂での使用例もあるし、車必須の社会で生きてる私にも無関係じゃないんだなと気づいたのが一番の学びだったかも。
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