改訂版 縄文時代を知るための110問題

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🌜🫖@gn8tea2026年8月3日読んでる借りてきた「多種多様な資源を食料として利用するということは、自ずと縄文人による自然の搾取というものが、自然の再生産を妨げないように抑えるということにもつながった。というのも、縄文時代にも余剰が生まれるが、縄文人は、余剰となった時間や労働力を、拡大再生産に振りむけないように、自然とできるだけ折り合いをつけ、自然と共生する道を選んだのである。 そして、縄文人は、余った時間や労働力を、直接生産に結びつかない労働、あるいは共同体での生活を円滑にするための活動へと振りむけていった。縄文土器にみられる実用的な用途から遊離した装飾文様、精巧な櫛や耳飾りなどの装身具、土偶や石棒などの呪術的な遺物、あるいは漆器などの製品が時期をおって豊かになってくることが、そのことを雄弁に物語っている。……(中略)…… 縄文社会の豊かさを指し示す遺構や遺物は、実は縄文人が地球の資源が有限であることを経験的に自覚して、その再生産のなかに生活をゆだねる、今でいうスローライフを選択するという、縄文人の生活感覚から生まれた産物なのである。そして、縄文人がスローなライフスタイルを選択したからこそ、弥生時代以降のように、個人や集団が富みを独占するというような、極端な不平等もおこらなかったし、武力による集団間の争いもおこさなかったのである。しかし、その縄文人ですら、時には、自然の再生産をこえるような人口の増加を引き起し、自然から手痛いしっぺ返しをうけていたことは、設問103で解説したとおりである。 20世紀の人類社会に高度成長をもたらした大量生産・大量消費型の生活様式は、世界的な天然資源の枯渇や地球温暖化に象徴される世界規模の環境破壊をもたらした。そのため、21世紀の社会のあり方として、スローなライフスタイルを基調に、環境と共生した持続型の社会が求められてきている。21世紀が「環境の世紀」といわれる所以であるが、そうした今世紀だからこそ、自然と共生し、スローライフを選択した縄文時代に学ぶことは多いのではないか。」