悪い言語哲学入門 (ちくま新書)

悪い言語哲学入門 (ちくま新書)
悪い言語哲学入門 (ちくま新書)
和泉悠
筑摩書房
2022年2月9日
1件の記録
  • 練井
    練井
    @Nellykanae
    2025年4月26日
    私は哲学そのものに慣れていないので、ところどころ難しかったんだけど…。 そういう人にもとっつきやすいような、想像しやすい身近な例をたくさん出しながら悪口とはなんなのか?同じ言葉でも、悪口になる時と軽口になる時があるのはなぜなのか?「そんなつもりで言ったわけではない」がなんでよくないのか?について淡々と解説してくれる本。 著者がちょいちょいチョケてくれるので、クスクス笑いながら読んだw 面白かった。 悪口や差別を言うのはなぜダメなのか?という大きな問いについて、言われた人のランキングを周囲を巻き込みながら不当に下げて傷つけ、貶める行為だから。とスッとパッキリまとめられていて気持ちいいくらいだった。 たとえば誰かが誰かに丁寧な敬語を使ってたら、その使われてる人は「きっと偉い人なんだろうな」と思って自分も敬語を使う…という、場を支配する言葉の使い方を紹介した後で、悪口はこれの逆で、言葉で人を貶めることで「あいつは雑に扱っていいやつなんだ」という場にしてしまうことが悪いのだ、そしてそれが大きく広がると国や人種同士の差別につながるとか、うわーほんとだー!!ってなった。すごく勉強になった。 巻末にたくさんおすすめの本もコメント付きで紹介されてたので、読みやすそうなものから試してみたいと思う。
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