あしながおじさん (新潮文庫)

3件の記録
RIYO BOOKS@riyo_books2024年11月23日読み終わった私は一秒一秒を楽しみ、しかも自分がそれを楽しんでいることを自覚しているのです。たいていの人は生活をしているのではなく競走しているのです。地平線の遙か彼方の決勝点に一刻も早く着くことにばかり熱中して、息を切らせてあえぎながら走っていて自分の通っている美しい静かな田園風景など眼にも入らないでいるのです。そのあげくにまず気がつくことは自分がもう老年になり、疲れ果ててしまい決勝点に入ろうが入るまいが、どうでもいいことになっているのです。


