SINIC理論

SINIC理論
SINIC理論
中間真一
日本能率協会マネジメントセンター
2022年9月29日
3件の記録
  • ぽぽ
    ぽぽ
    @wakio
    2025年4月14日
    『SINIC理論 ― 過去半世紀を言い当て、来たる半世紀を予測するオムロンの未来学』読書記録 ⸻ 変革期の「今」に、理論的な説明が与えられる オムロン創業者・立石一真が1970年に提唱した未来予測モデル「SINIC理論」を現代的に読み解いた一冊。社会が大きく揺れ動いている現在、その変化にどのような構造的な意味があるのかを考える視座を与えてくれる。 本書で提示されるのは、「社会」「科学」「技術」が相互に連関しながらスパイラル的に発展していくというモデル。内容には荒削りな部分やツッコミどころもあるが、1970年時点でここまでの枠組みを構想していたこと自体に価値がある。 特に印象的だったのは、当時の理論を現代版にアップデートする解説部分。単なる懐古ではなく、「今」という時代がどのような局面にあるかを構造的に捉える手がかりとして、納得できる内容だった。 ⸻ 「進歩志向の終わり」と「共生志向」への転換 本書の中核的なメッセージの一つは、20世紀を支配してきた「進歩志向」が終焉を迎え、これからは「共生志向」の時代へと移行するという見立てにある。 これまで人類が拠って立ってきたのは、「成長」「開発」「効率化」といったキーワードだった。しかし今、それらが必ずしも幸福や豊かさを保証しないことが明らかになってきている。気候変動、社会的格差、精神的な不安定さ…。進歩の果てに現れた副作用に向き合うべき時代に入っている。 そのなかで、SINIC理論のアップデートは、価値判断の軸を「経済的価値」から「個人の価値観による選択可能な多元的基準」へと転換するべきだと説く。この視点は、すでに多くの人が薄々感じている時代の空気を、言語化してくれるものだった。 ⸻ 変革を「他人事」にしないために 現代は「VUCA(先の読めない時代)」だとよく言われる。だがそれを理由にして、理解すること・関わることを放棄してしまえば、変化は永遠に「他人事」のままだ。本書は、そうした思考停止に対して静かに抗っていく姿勢を後押ししてくれる。 キャリア選択や政治参加といった個人の意思決定の場面においても、時代が大きな転換点にあるという認識を持つことが重要だと感じた。慣れ親しんだ枠組みに居続けることの「安心感」は、時に「慣性」となり、変化への対応を遅らせてしまう。だからこそ、今は立ち止まって見直すタイミングなのだと強く意識した。 ⸻ 自分の価値観への納得と、新たな危機感 読後に残ったのは、自分の価値観に対する納得感と、それを支える理論的な裏付けだった。 これまで、個人の選択や幸福を大事にしたいという自分のスタンスに、どこか「甘いのではないか」「上の世代に叱られるのではないか」といった漠然とした不安があった。しかし本書を通じて、それはむしろこれからの社会に必要な価値観なのだという確信を得られた。 一方で、それに甘んじることなく、常に時代の変化に合わせて自分自身もアップデートしていく必要がある、という警鐘も感じた。たとえ今は最先端の考え方であったとしても、それを手放さなければ、いずれ「時代遅れ」になる。その時、自分が「不良老人」として新しい世代の前に立ちはだかってしまわないように、自覚的であり続けたい。 ⸻ おわりに 『SINIC理論』は、未来を予測するためのツールであると同時に、現在を読み解くための鏡でもあった。 技術や経済に翻弄されがちな現代にあって、「人間の意志」を中心に据えた未来予測は、読む者に勇気とヒントを与えてくれる。「時代は変わっている」という実感を持つすべての人にとって、自分の立ち位置を再確認するための良い道具となるだろう。 ⸻ 本記事はAIとの対話を通じて作成した読書記録です。 ⸻
  • ゆた
    @utaha1978
    2025年3月6日
  • トロッ子
    トロッ子
    @trk
    2025年3月6日
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