鉄川与助の教会建築 (LIXIL BOOKLET)

鉄川与助の教会建築 (LIXIL BOOKLET)
鉄川与助の教会建築 (LIXIL BOOKLET)
土田充義
山田由香里
川上秀人
林一馬
鉄川進
LIXIL出版
2012年3月15日
1件の記録
  • LIXILギャラリーにおける「鉄川良助の教会建築/五島列島を訪ねて」展と併せて刊行された一冊。 鉄川良助が人生をかけて取り組んだ教会建築が、簡潔にまとめられている。江戸幕府が崩壊したのちも迫害されていたキリシタンへの禁教が解かれたのは明治6年のこと。 鉄川は明治12年に生まれ15歳から家業の大工の修行を始める。転機となったのは明治34年。22歳でペルー神父設計の曽根教会の建築を手伝い、リブ・フォールド天井の工法や幾何学を学び、後にも神父設計の建設に関わる。 1976年にその生涯を終えるまでに数多くの教会を手がけた彼は、キリシタンに転向することはなかったという。だからこそ、建築指導をする神父たちと対等かつ率直な立場で建築について学ぶことができたそうだ。 身を隠すように質素な建物で集まっていた人々が、晴れて「神の家」を持てるようになった時に、鉄川良助のような教会内部と外部を行き来できる技術者がいたことは、とても幸運だったと思う。 本書は作りとしても美しく手の込んだ書籍となっている。展示図録として企画者が力を入れていたことが伝わってきた。
    鉄川与助の教会建築 (LIXIL BOOKLET)
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