短篇集 ヘンルーダ

1件の記録
- 福藻@fuku-fuku2025年4月22日再読したあたらしい土地に越して早ひと月。最近仕事を始めた。しばらくは緩やかなペースで働きたくて、近場の書店でパートタイマーをやっている。 書店といえば『短篇集 ヘンルーダ』の「備品奇譚集」が思い出され、再読した。大型書店を舞台にした物語で、静ひつなのにへんてこなところがとても良い。何度読んでも良い。 作中には素敵な書店員がさまざま登場する。真面目なNさん、しっかり者のYさん、職人肌のGさん、お嬢様育ちのSさん——。性質はバラバラだけれど、書店を愛してやまないという点で彼女たちは繋がっている。著者の松岡千恵さんは現役の書店員で、実在のスタッフをモデルにしたキャラクターもいるという。 Nさんたちと是非とも一緒に働いてみたい。現実の職場にはどんな人たちがいるのかまだよく分からない。今はNさんたちを心の同僚に、身構えすぎず、大らかに、一年ぶりの書店員を楽しみたい。