100分間で楽しむ名作小説 文鳥

100分間で楽しむ名作小説 文鳥
100分間で楽しむ名作小説 文鳥
夏目漱石
KADOKAWA
2024年3月19日
5件の記録
  • のとさん
    のとさん
    @notono_ot
    2025年5月26日
  • 月の子
    月の子
    @e01963
    2025年5月8日
  • @twry_
    2025年3月9日
  • あそ
    @aso_aaaaa
    2025年1月3日
    年始に読んだ。 結末は想像どおりといえば想像どおりではあるが、文鳥のひとつひとつの所作や心情を淡々と、絶妙な距離感で描写する文章の書き方が美しくてかなりすきだった〜 「嘴の色を見ると紫を薄く混ぜた紅のようである。その紅がしだいに流れて、粟をつつく口尖の辺りは白い。象牙を半透明にした白さである。この嘴が粟の中へ這入る時は非常に早い。左右に振り蒔く粟の珠も非常に軽そうだ。文鳥は身を逆にしないばかりに尖った嘴を黄色い粒の中に刺し込んでは、膨らんだ首を惜気もなく右左へ振る。籠の底に飛び散る粟の数は幾粒だか分らない。殻は奇麗に吹いた。吹かれた殻は木枯らしがどこかへ持っていった。水も易えてやった。水道の水だからたいへん冷たい。」 読み終わってみるとこの本の帯に抜粋する一文の選び方は、予感を感じさせてたいへんいい 「粟はまだある。水も未だある。文鳥は満足している。」 一緒にまとめられていた『夢十夜』『琴のそら音』もおなじくすてきな文章表現で、メモをたくさん取った。
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