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6件の記録
葉鳥@kihariko2025年11月9日読み終わったブラインド本の中の1冊。ロードムービー的なあらすじに興味を惹かれて真っ先に読んだ。 自分は映画を存じ上げなかったが、高倉健さんが最後の出演となった作品だと家人から聞いた。後で調べてみると作品原案である市古聖智さんの遺作を元に監督と脚本家が練った物語らしい。 富山刑務所で働く男性が病気で亡くなった妻の「故郷で散骨してほしい」という遺言を果たすべく、キャンピングカーで富山から長崎へ向かう物語。手渡された遺書とは別に故郷の郵便局留めでもう1通の遺書が用意されており、一体どんな内容が書かれているのかとそわそわしながら一気に読み進めた。第1章で登場人物がそれぞれ描かれ、第2章以降に道中で出会う人々との交錯は作中でも言われる通りに奇跡と呼べるほど彼らの人生にとって運命的。途中からはあらゆる人の再出発のための幕間として見届けた。 読んでいたら詩集を開きたくなった。そして近いうちに映画も観てみたい。




