生命の内と外

生命の内と外
生命の内と外
永田和宏
新潮社
2017年1月27日
1件の記録
  • 生命が生命として成り立つためには、「外界と区切られている」ことと「外部から取り入れて代謝する」という一見矛盾する2つのことを満たさなければならない。 学校の授業で習う、「栄養を吸収する」「老廃物を排出する」ということが、分子レベルで見てどんなことが行われているのか、素人にも垣間見させてくれる本。 最終章で出てくる狂牛病を引き起こすタンパク質が、ウイルスよりも無生物寄りの存在で、最後に落とされた大きな謎にかなりゾクゾクしました… 追記 この呼吸する膜の在り方は、他者と自分との関係の考え方にも応用できるかも。 自分の内部に他者を外部のまま住まわせたり、外部を完全に遮断も同化もせず、有機的に分離させておく在り方だったり。 人間関係も、外部からの様々な信号に対して、境界線を介して揺らぎながら判断や応答をしていくものだよなぁ、など。
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