あなたの中の異常心理

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- ねこ@notoneko252025年4月28日図書館で読んだ。 自分自身の経験からユングは、心の病というものがどうして起き、どうすれば克服できるのかを学んだのである。その回復は、他人のために生きることによってではなく、このままでいいのかと自分自身の心に問いかけ、自分自身の意志で、自分自身のために生きようと決意したとき、もたらされたのである。 つまり、自己肯定感に溢れた、極めて安定した人格の持ち主を育てようとするのならば、何かがみごとにできたときに爽めるというよりも、うまくできなかったときによい点を見つけて、そこを評価するという態度が重要だということになる。 完璧な自分が最善なのではない。完璧な存在を求めることは、将来の破綻を用意することになりかねないのである。完璧なものよりも、不完全な存在こそが安定したものであり、それを受け入れ、さらけ出せることが、人から受け入れられ、愛されることにもつながるのだ。 うまくいかないことや、思い通りにならないことがあっても、それはそれで人生の醍味だと受け止める。うまくいかないことにも何か意味があるはずだと、そこから何か宝物を見つけ出す心がけが、その人を幸福にしていくことだろう。苦労や失敗もまた楽しめばよいのである。