芸術の言語
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い。@hon_i_read2026年7月16日読み終わったこの本は文化的・社会的に芸術作品とは何かを解説している本ではなく、本来的に芸術作品そのものは何をしているのか、そしてそれを言語化するときに誤解を少なくするためにはどのように言葉を定義すべきか、ということが書かれている 第1、2章では、主に絵画における現実の模倣や再現、写実性という言葉のあやふやさを指摘し、指示や例示という概念によって整理する 第3章では、絵画に贋作があるにもかかわらず、音楽は楽譜をもとに様々な演奏があるにもかかわらずコピーや贋作とは言われない理由を、オートグラフィック/アログラフィックという分類をもとに考察する アログラフィックとは、記譜法などを通して第一次的な媒体から正しく実行されたものが作品となる二段階のプロセスを持つ芸術であるが、版画にも贋作が存在することから、贋作可能性をこの二分類だけでは説明できないことが分かる 第4、5章では、記譜法が記号論的にどのようなものであり、何が成立していれば記譜法として充足しているのかを考察する 第6章では、冒頭で論じられた芸術作品の言語化と、記譜法からの作品の現出が結び付けられ、芸術作品を感情表現として理解するだけでは十分な説明にならないことが示される しかし同時に、なぜ人は芸術を芸術として経験するのかという問題については、この分析だけでは十分に扱うことができず、未解決のまま残される しかし、主観的あるいは感情的な言及ではなく、客観的な出来事として芸術作品を語ることの価値は計り知れないし、その未解決の部分こそが芸術を芸術たらしめているのかもしれないとも思った 素晴らしい本でした またじっくり読んでみようと思います


