街道をゆく 12

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- モクロみ☆彡@majutsunowa2025年5月25日読み終わった借りてきた感想「日本残酷物語」の第四巻「十津川くずれ」の部分を読んで、地形が変わるほどの水害ってどんだけ…と気になって。でもその水害(明治27年)の話も出てくるけど、この本はそれよりも「十津川郷士というもの」についての司馬遼太郎の興味が全体を貫いていて、幕末の天誅組事件とか、新撰組との関わりとかが繰り返し描かれてノリにのっていく!!確かに、地域の歴史って藩とか城下町の歴史から紐解かれていくことが多いけど、藩に属していないって特別で面白すぎるんだよな。 大阪方面から車で旅していて、集落の名前が多数出てくるけどGoogleマップとストリートビューで追いかけていくと簡単に辿れて、集落の位置関係だけでなく風景すらもわかる。良い時代だ。 司馬遼太郎上手いなーと思うのは、冒頭坂本龍馬暗殺の場面でいきなりつかむところと、司馬遼太郎本人が学徒出陣で徴兵されて兵役に就く前に友達二人と吉野・熊野地方を徒歩旅行したって話が本の中盤、その地方に至ったところで突然出てくるところ。そんなの私だったらその地方に行ったことがあるなら冒頭に書いちゃいそう。文章の組み立て、というものを考えさせられた。