復讐には天使の優しさを

復讐には天使の優しさを
復讐には天使の優しさを
アイザック・ディネーセン
横山貞子
晶文社
1981年12月1日
3件の記録
  • 気質の違う2人の親友が、お互いを補いながら助け合うシスターフッドの物語。 悪事が露見してから、ページを捲る手が止まらなくなった。 悪を誇りとする者にとって、憐れみは土台を崩す刃となる。そして復讐だとしても、他人の破滅を見届けるのは、普通の人には重く、負担の大きいことだ。 物語自体も面白いけど、本書が書かれた背景を考えると、当時の人々がなぜ惹きつけられたのか納得する。悪の権化としてのナチスに占領されたデンマークで、従順を装いながら反撃の機会を伺う少女たちも、少女たちにハッピーエンドのロマンスが訪れることも、どんなにか心を励まし勇気づけたことだろう。
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