山頭火-風の中ゆく

山頭火-風の中ゆく
山頭火-風の中ゆく
ジョン・スティーブンス
村上護
春陽堂書店
1991年7月1日
1件の記録
  • 山頭火の捨ててゆく旅路。妻も子も捨て、坊主となって世間も捨てて、挙句の果てにその坊主も捨てて、風の中をゆく。常に辞世の句、酒が水になったような境地、山頭火の句がすこぶる良い。 「こおろぎになかれてばかり」「あるいは乞うことやめ山を観ている」「まつすぐな道でさびしい」「うしろすがたのしぐれてゆくか」 マジで俳句良い。うしろすがたのしぐれてゆくかに関しては極地至ってる。主観も客観も時雨と共にごちゃごちゃの、おぼろげに溶け合った私の後ろ姿を私が観ている。カッコ良い。
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