若き日の友情: 辻邦生・北杜夫往復書簡

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Lusna@Estrella2025年12月21日ふと思い出した心に残る一節「僕は、ちかごろは自分が雪国の晚咲きの花かもしれないと思うことで、あまり自分をイタメつけないようにしています。ながい冬が過ぎ去っても、まだ雪がとけない。太陽が暖めて、暖めて、やっととかしたと思ったら、草の芽は、なかなか頭をもちあげない。それでも、ある日、土くれのかげで、小さいけれど、きれいな花が、わらっていることもないでありません。」p154 「とも角、宗吉が身体を回復して小説にかかってくれることを祈る。あまり本なんか読んで物を知ってはいけない。マンガを読みたまえ。タイガースに惚れていたまえ。それが宗吉の小説が書ける貴重な資質と連なっているのだ。余分の事は僕のような精神・キントにまかしておけばいい。あくまで自然児であり、下手に文学者になってはいけない。白痴と呼んでいてもらわなければだめだ。いいものを書いておくれ。身体を休ませながら。」p294





