ゴールデンカムイ 絵から学ぶアイヌ文化

5件の記録
- 小池陽慈@koike_yoji2025年4月30日読み終わった昨日に読了。 中川裕先生によるアイヌ文化の懇切丁寧な解説は、たくさんの人々と共有したい。 例えば、最も人口に膾炙したアイヌ語の一つは「カムイ」だろう(ちなみに、「ム」にアクセントを置き、「ムイ」は一音節扱いなので一気に発声する)。では、この語に対応する日本語の単語は何か? 答えは、"存在しない"。普通は「神」と訳されることが多い(例.カムイユカラ→神謡)が、「カムイ」は、日本語の「神」から想起される一神教の神とも八百万の神とも、その意味が重なり合わない。こうした非対応は、まさに、言語相対論の豊かさを実感させてくれるものだ。 また、熊野谷葉子「ソフィアの三つ編み」というコラムがすこぶる面白くて感動した。表象文化論の入門として、これほどにわかりやすく、かつ、楽しく、そして、未来へとつながる文章は、なかなかにないと思う。恥ずかしながら書き手の方のことをこれまで存じ上げなかったのだが、今後は注目していこうと思う。