台所のおと

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- サヤ@sayaemon2025年5月29日読み終わった幸田文の文章を読んでいると、閉じていた五感がぱっと開ける感覚がある。独特のリズムと言葉選びで流れるように紡がれる文章に酔いつつも、家庭での日々の手仕事や、楽しいばかりではない家族同士のやりとり、病や死との取り組みといった、身近な試練についてドキリとさせられる。 家族の形や女性の在り方が変わりつつある現代であっても、人間の孤独の芯は変わらないなと思った。 感性溢るる表題作と、『祝辞』、『呼ばれる』、『おきみやげ』が好きだった