泥棒をつかまえろ!

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- 空色@kagimusume272025年5月31日読み終わった積読から引き出した今日の一冊、 まさかまさかの逸材でした。 表紙は夏のアルプスの山々を背に広がる美しい村の写真。 タイトルは 泥棒をつかまえろ! スイスと日本の様々な細かい違いについてはそのまま受け入れて読み進みます。ここにつまづくと大事な事を拾い忘れてしまう。 例えばタバコとか。スイスでは、未成年の喫煙は好ましくない、とされているだけで、体育館の裏で一服していたからといって退学になったりしないようです。 例えば、朝の小鳥の群れのことを考える。 何十羽も集まって空を飛び回る小鳥達にはリーダーらしきものはなく、ただみんなが飛ぶ方へ集まって飛び回っているのだとしたら、その本能は人間にもあるのだろうか。ただみんなが行く方へ集まって行くという習性が。 でもそれが、暴力的なことだとしたら? 誰も何も考えずに破滅へ向かうのだろうか。 いやいや、今まで何度も向かってきているではないか。 こんな恐ろしい事が、もし本能に組まれているとしたら、どうやって阻止すれば良いの。 1人の繊細で勇気を秘めた少年の語りで進むものかだり。この男の子は思慮深いけれどまだ何者でもない。でも、ちょっとませた女の子なら、その魅力に気が付いてほっとかないもんね。めちゃくちゃ衝撃的な内容なのに、うまくそんな10代の恋の絡みも入っていて面白い。 捨てるために読んでるのに、また本棚に戻りそうです。