さらば東大 越境する知識人の半世紀

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- 辻井凌@nega9_clecle2025年5月31日読み終わった感想自身の研究のあり方を「楕円」に例えているのがおもしろい。楕円には中心が2つある。著者にとって1つは自身の中でずっと変わらない根本的な関心事で、もう1つは仕事など外的な要因でもたらされるものだ。これらが重なりあって楕円の状態になる。自分の興味関心ごとを振り返るのに、この楕円の視点は使えそうだ。 以前舞台を見たとき「サッカーみたいだ」と思ったことがある。身体を通して他者を発見し、自己を発見し、ドラマが展開するにつれて関係性が内側から崩されていく。身体を通した関係性の構築という点で舞台とサッカーは似ている。自分がもっと舞台を見てみたいと関心を持つのも納得である。 著者の「越境する」思考やものを見る切り口は、自分の中で越境をテーマとしてる僕にとっても非常に気になるものだ。これから吉見俊哉の本を読む人には最適なガイドブックになる。