花のある遠景増補新版

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- 無限の上機嫌!@joukigen2025年4月21日読み終わった〝一人で机に向かい、過去十五年ほどの間の数回にわたる東アフリカでの生活を振り返ってみると、わたしに見える思い出は他人に話して聴かせるほどのものではないようにも思われる。それはその土地で、ある期間を共に過ごした数人の近隣の友人や、何の変哲もない裏街や、とてつもなく広い空や荒野が見せてくれた平凡な日常の表情ばかりなのである。わたしは、そうした表情のいくつかを思い出の中に見つめながら、それを絵にでも描く気分で思いのままに言葉で写しとってみた。〟 ケニアの草原に吹く乾いた風のような、痛々しく心地よい世界との距離。紀行エッセイのひとつの理想形!