カーペンターズ・ゴシック

カーペンターズ・ゴシック
カーペンターズ・ゴシック
ウィリアム・ギャディス
木原善彦
国書刊行会
2019年9月25日
6件の記録
  • 旧訳版で読了。blueskyで訳者の木原さんから「"あとがき"であらすじを頭に入れてから読むといい」というアドバイスをいただいたので、その通りに読んだが、おもしろかったー 特にマッキャンドレスが語る大規模な陰謀の裏側と宗教右派については現代アメリカを見るようだった。それにしても、軽薄で独善的で金の亡者、マンスプレナーでもありモラハラ夫でもあるポールには辟易させられた(最後の変わり身も早いしw)。一方で意外にもリズは人物像が掴みにくい。/ 一読でよく読めたとは思わないが、再読の機会があったら改訳版の方で読んでみたい。
  • ポールがイヤなやつすぎるw
  • Rituka
    Rituka
    @fm_rtk_118
    2025年8月4日
  • ricochet
    ricochet
    @ricochet
    2025年6月22日
    地の文でも会話でもナレーション的な説明がされず、読者は情報の断片を拾いながらストーリーを作り上げていくことになるが、それは陰謀論を作り上げるのとそう変わらない行為のようにも思える。作中の各人物は、その人について話している人が誰か、対話の相手が誰かによって印象が揺れ動き、読者にとって信頼できる人物は見当たらない。謎めいた言葉の連なりは、今起きている会話や動作の描写の中に、テレビで流れている映像の描写や作品内外のテキストをシームレスに織り込みながら流れていき、幻惑されるような美しさを感じさせる。言葉そのものが、今起きていることのレイヤーを分裂させ、上塗りし、つぎはぎしていくかのような。説明のなさや明暗の描写の美しさから、途中までは映画を見てるみたいだと思っていたけれど、これは小説ならではの体験だった。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved