草双紙集 (新日本古典文学大系 83)

草双紙集 (新日本古典文学大系 83)
草双紙集 (新日本古典文学大系 83)
木村八重子
岩波書店
1997年6月12日
1件の記録
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    @monmonpe
    2025年6月23日
    春町先生の『古今名筆 其返報怪談』と『悦贔屓蝦夷押領』を目的に読んだ。黄表紙についての本、少ない。すぐに合巻の時代になっちゃうからかな。 怪談……ちょうど読みたいと思ってた!てんやわんやのところ可愛い!面白い。徒然草に触れるシーンがあってドキドキ。狐さん可愛くてドキドキ。白うるりも可愛い!むごいの根岸、とか多分当時の流行語かな?みたいなフレーズを使用していて、『辞闘戦新根』読んだばかりなので春町先生らしいなぁと思うなど。 蝦夷……題名はよろこんぶ!内容も最後まで昆布と数の子。蝦夷錦の話が出ていて、「べらぼうで今やっているところだ…」とドキドキ。土山様の批判の話もあって、こ、これは大丈夫なのか……!?と焦るなどした。 あと、作中に私の研究対象に触れるシーンがあって、すっごく嬉しくなった。春町先生のこと、さらに好きになれて嬉しい。夢のコラボだー! ↑どっちも瀬川菊之丞に触れてた。やっぱり人気だったんかな? 春町の用心深さが災いして政治批判が不徹底な失敗作に終わ(p278)った作品らしく、この後身の危険を冒して鸚鵡~を書いちゃったらしい。そんな…… あと面白かったのは『子子子子子子』雪舟と小野篁を絡めるなんて、私は思いつかないよ。(どっちのエピソードも知ってるけど) 朋誠堂喜三二先生の『太平記万八講釈』も面白かった! 冒頭の序で春町先生の名前が出てくる。 引用「はる町が罪のみ恋川の深きにあらず」草双紙が実録を離れて大人の読み物になったのは他ならぬ春町と喜三二自身のせいだと……ふふ(p228.229) 放蕩宮無理押し親王は偽名だけど他の人物は実名で出演。『陰嚢経』で声出して笑った。あー、面白い。下ネタ嫌いのはずなのにな。 解説を読んで……鱗型屋さんってかなり大きい版元さんだったんだなぁ。寂しいね。
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