〈転生〉する川端康成 1

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- もり@monmonpe2025年6月24日読み終わった紙の本@ 自宅大学時代に研究会での発表に使った本の再読。川端康成の引用とオマージュについてを網羅した本で、この世には川端康成フォロワーがこんなにいるのかと驚かされる。(個人的に筆頭はガルシア・マルケスと小川洋子と恩田陸かな。特に恩田陸先生は「夜の底」気に入りすぎ!) このタイプの本、他にも出て欲しいな。志賀直哉とか谷崎潤一郎とか。 私は『眠れる美女』について取り上げたので発表で使ったのはそこだけで、『眠れる美女』以外の章は実は初読。 後半は作家論の話も多くて、かなりボリューミーだし内容も詰まってて面白かった。読まなきゃ読まなきゃと本棚に置いてあって、数年間プレッシャーだった汗 巻末の川端康成作品 転生作品年表が圧巻。 ちなみに、私が川端康成と出会ったきっかけはこの本にも触れられている小川洋子『ミーナの行進』(だから大学でも『眠れる美女』を発表の対象にした)。 転生した川端康成がきっかけだったので、やっぱりオマージュとか引用って、繋ぐ意味でも大切だなーと。 川端文学を読み直し、新たな意味を持つものして生まれ変わらせるために。(帯より引用) GQuuuuuuXでパロディシーンに対して色々と言っている人もいるけど、オマージュや引用ってこれだと思うんだよね。