砂丘が動くように (講談社文芸文庫)

砂丘が動くように (講談社文芸文庫)
砂丘が動くように (講談社文芸文庫)
日野啓三
講談社
1998年5月10日
1件の記録
  • 内容自体は読み終わったが、吟味は充分でない。 日野の一貫した、社会と人間関係への眼差しが怪異的な筆致とともに描かれている。 砂丘の描写が禍々しい。その禍々しさと吟味のほどで言えば、安部公房の『砂の女』にも勝るほどだ。谷崎潤一郎獲得の作品。『夢の島』と時期が被るからか、あまり有名ではないようだ。 1番目を引くのは、やはり女装(本人の認識では少し違う)するビッキーという男のことかと思う。あれはジェンダーだとかセクシャリティの問題ではなく、儀式ということとの問題だと思う。どう捉えるか、どう捉えられてきたか、興味が尽きない。
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