アン・ドヒョン詩選集 あさみどりの引っ越し日

2件の記録
- ハム@unia2025年7月28日読み終わった四季を丁寧に詩に織り込み、特に雪の多用が印象的。 ただどの季節における詩に対してもどこか春の清らか、爽やかなイメージを想起させる。 装丁や表題からの印象もあるのかな。 日々の暮らしの延長を描写するスタイルにもどこかフレッシュなものを感じるのかも。 〈あたたかい牡丹雪になってふりそそごう〉 〈眠れる者の窓辺では手紙になり〉 寄り添う優しさが感じられる、冬なのに温かさが染みる。 雪がとけるのが切なくて河が氷を張って雪を受け止めるという詩もよかった。 冬でも寒く暗くなりすぎない、秋でもしんみりしすぎない、夏でもむしむししすぎないみたいな四季の移ろいに対する絶妙なバランスがあって、そこにどの季節にも不思議と清々しいイメージを感じるのかなと思った。