ルック・バック・イン・アンガー

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- ふじこ@245pro2025年7月9日読み終わった実在するアダルト本出版社をモデルに書かれた群像劇。傷ついて、傷つけられて。血を流さないと雑誌を作ることができなかった、あの頃の不器用な男たち。どこまでがリアルで、どこからがフィクションなのか。『凡夫』と合わせて読むと異常さと恐ろしさがより現実味をもって迫ってくる。樋口節に翻弄され、酩酊状態のまま一気に読み切った。男も女も、必死に今を生きていた。本作に書かれていることが生きているということならば、私はまだ今を生きることができていないのかもしれない。