七人の敵がいる
3件の記録
実香@mika_o2025年12月4日読み終わったワーママが主役の小説。 専業主婦にはグサッとくるけどなるほどと思う部分もあり、小学生ママとしては興味深い。 もう15年も前の小説だから男女平等社会も少しずつは進んで時代は変わっているかもしれないけど、保護者会やPTA、子供に関わる人間模様はそんなに変わらないのだろうなぁと思った。 聡明な主人公が問題解決していく爽快なストーリーで面白かった。
ユメ@yumeticmode2025年8月5日読み終わった感想『空をこえて七星のかなた』の解説で本書のタイトルが挙げられていたので、また加納朋子さんによる連作短編の妙を堪能したくなって手に取った。 主人公の陽子は出版社で編集者としてバリバリ働いている。そんな彼女はひとり息子の陽介が小学校に入学した途端、PTAや学童保育所の父母会、自治会役員といった「お勤め」の数々に翻弄されることになるのだった。怒涛の勢いで陽子の元へ押し寄せる役目を見ていると、お子さんのいらっしゃる方々に対して頭の下がる思いがする。 読んでいて特にしんどかったのが、陽子が仕事と子育てを両立しようと奮闘していることに対し、夫や義実家の理解をほとんど得られていなかったことだ。PTAなどの仕事は母親に押し付けられがちだという問題が、本書では浮き彫りにされている。本書の単行本の刊行は2010年のことだが、家庭に専業主婦がいることを前提とした(むろん、専業主婦にも子育てや介護、自身の病気などの事情があるのであり、必ず自由が利くわけではないのだが)日本の社会設計の問題点は、未だ解決されていないと感じる。 担当作家から「ブルドーザー」と称されたこともあるほど気の強い陽子は、「お勤め」の先々で敵を増やしてしまうのだが、その一方で着実に人間関係を築いてもいる。第7章までで陽子が出会ってきたひとたちとの繋がりがエピローグで綺麗に結実する構成は、さすがというほかない。それを象徴するような「七人の敵がいる、されど八人の仲間有り」という台詞が好きだ。


