信頼の経済学

信頼の経済学
信頼の経済学
ベンジャミン・ホー
佐々木宏夫
庭田よう子
慶應義塾大学出版会
2023年6月9日
2件の記録
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    @120
    2025年8月15日
    現代を生きる私たちは、見知らぬ他者や理解しきれない複雑なシステムを、(意識的であれ無意識的であれ)信頼して生活している。おそらく誰もが「信頼は大事だ」と直感的しているはずだが、その理由や背景について深く考えたことがなかった。 本書の原題は “Why Trust Matters”(なぜ信頼が大切なのか)。経済学者である著者が、「信頼」という切り口から、経済、政治、金融、貨幣、企業、ブランド、広告/消費社会、シェアリングエコノミー、ブロックチェーン、フェイクニュース、医療、気候変動、宗教といった多様な領域のメカニズムを論じていく。 印象的だったのは、謝罪という行為を論じた5章。安易な謝罪は逆効果であり、むしろ敬意や権威の低下を招くことさえある。要は「何に」誤っているのかという観点が大切だよね、という話なのだが、これは当たり前のようでいて、たびたび人は間違ってしまいがちな気がする。 他にも、たとえば「人は、自分と距離があると感じる相手よりも、年齢、収入、居住地などが似ている特定の相手を信頼しやすい」という研究も面白かった。こうした実験(思考実験を含む)や事例はどれも興味深く、それらを追うだけでも十分に楽しめる。
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    @120
    2025年3月7日
    積まれているまま、信頼とかよく分からない2025年が来た。
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