恋形見 (徳間文庫)

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- あおい@booklover_aoi2025年8月21日読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.8.21読了。 タイトルから恋愛要素が強いかと思っていたのですが、一人の女の人生を描いていて、そんなに恋愛要素は強くないと感じました。 おけいのマーケティングに関する感覚があったからこそ淡雪木綿は売れたのだなと思わせてくれる書き方で、そこに商売人としての誠実さの筋をきっちり通していたのが読んでいても気持ちよかったです。 不当に買い叩くと、一時は利益は上がるかもしれませんが、長期で見た時に不利益の方が大きくなると思います。 あと、人の信頼はお金を積んでも買えない。 信頼は日々こつこつと積み上げていくしかないし、信頼に重きを置かない人には仕事として甘いと軽んじられるけど、それでも自分の信念を貫くおけいに好感を持てました。 自分の結婚相手はもうちょっと吟味してもよかったのでは?と思うけど…笑 女は離婚歴があった方が仕事がやりやすくなることがあるのは今も昔も変わりないのかなぁと思ったり。 螺鈿細工の櫛が、今で言うジャーナリングに近い役割を果たしていたのかなと思いました。 一日の振り返りと目標の確認。 恋愛要素は極薄なので、商人の一代記として読むと面白いと思います。