山を楽しむ (岩波新書 新赤版 803)

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- まいける@bluesky421952025年8月25日読み終わった感想圧倒的に男性社会だった日本の登山界。 「(エベレストに)登っちゃって、ごちゃごちゃ言う人を黙らせるんだ」とギャフンと言わせた田部井淳子さん。 エベレスト、富士山などの環境保全や故郷福島の東日本大震災被災者支援、高校生との富士山登山。彼女の足跡を辿ると、その足跡の大きさがわかる。 そんな彼女が好きな道は山の中の自然道。山の上の稜線につけられた山道、トレイル。 エベレストに登頂した時も、アルバイトでお金を貯め、カーテン布地で登山ズボンを作った女性たちが集まり、600人のポーターと共に歩き、寒いテントで過ごした夜の積み重ねが、この登頂につながったという。 シェルパには、命を救われたこともあった。雪崩に襲われ、気を失った時、テントをナイフで破って助けてくれたのはシェルパ仲間だったという。 私も山の仲間から教わったことがたくさんある。 持っていったものは全部持ち帰る。 危険を感じたり迷ったりしたら、引き返す。 何より楽しい会話と美しい朝焼けと満天の星。 山が呼んでいる。