野火/ハムレット日記

野火/ハムレット日記
野火/ハムレット日記
大岡昇平
岩波書店
1988年5月16日
1件の記録
  • たご
    たご
    @clan_1967
    2025年8月28日
    人肉描写があるということだけは知っていたが、思っていたよりも語り手の心理描写が主でそこは意外だった。たとえ人は殺しても自分は食べてはいない、そのことだけが彼を生きながらえさせている唯一の救いだが、果たして本当に彼は食べなかったのか。 死はすぐ真横に、たしかに転がっているのに、一日、また一日と延期されていく。はじめは自然を眺め、生きるか自決するか、悩むだけあった余裕が、日が経つにつれ次第に失われ、狂気に堕ちていく様が恐ろしい。
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