トコとミコ

トコとミコ
トコとミコ
山口恵以子
文藝春秋
2021年2月9日
1件の記録
  • しょっけ
    しょっけ
    @hojicha
    2025年9月14日
    おもしろかった。 華族の家に生まれ裕福に育ったトコと、その遊び相手に選ばれたミコ。戦後の混乱でトコはすべてを失い、ミコは才覚と度胸でたくましく生き抜いていく。二人の人生と友情を描いた物語。 印象的だったのは、二人の物事の受け止め方の違い。トコは華族として育ち、主張を持たないように教育されてきたため執着心がない。そのため、人に優しく、不遇を悲観せず、常に前向きに感謝して生きてきた。一方のミコは、不幸さえもチャンスに変えてのし上がってきた人物。損得を考えながら懸命に働いてきたが、最後には心が満たされず、空虚さに気付く。 結果として、自分らしく生きることを知らなかったトコが幸せをつかみ、自分らしく生きようとしたミコが不幸になっていくという皮肉な結果に。でも、どちらの生き方にも共感でき、魅力的だった。 当時の華族の暮らしぶりも描かれており、その点もおもしろかった。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved