OFF AIR(2)

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一穂ミチ
新書館
2019年11月1日
1件の記録
  • ユメ
    ユメ
    @yumeticmode
    2025年8月30日
    一穂ミチさんの文章は、決して特別な単語が使われているわけではないのに、きらきらと特別な輝きを放っている。胸を掴まれる台詞や地の文に次々と出会い、読み終えてから書き写そうとブックダーツでしるしをつけていったら、その数がおびただしいことになった。例えば、「変わらない、でもリピートじゃない夜が、こうしてきょうも回っている」という一文。潮と計の二人にとって今の日々がどれほど愛おしいものなのか、その幸福感がギュッと詰まっている。 どの短編もそんな二人の日常が感じられて大好きなのだが、「愛の夢」「オアシス」が特によかった。 「愛の夢」は「デイドリームビリーバー」の潮視点のお話。あの歌の歌詞が潮にとってはそんな風に聞こえているんだ、と知れて、すごくぐっときた。 「オアシス」は潮がふたたび計の実家を訪問するお話。潮の気がかりを計の母に「バカねー……」と言ってもらえて、何だか私の心まで軽くなったような気がしたし、改めて計の両親が好きだなと思った。
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