思い立ったら隠居

思い立ったら隠居
思い立ったら隠居
大原扁理
筑摩書房
2020年8月11日
1件の記録
  • 句読点
    句読点
    @books_qutoten
    2025年9月25日
    久しぶりに大原さんの本読んだ。 大原さんの本読むといつもフラットな気持ちになれる。「あ、そうか、あんまり難しく考えなくてもいいよな、シンプルに考えよう」ってなる。 徹底して「自分にとってハッピーかどうか」を大事にしてほしいというスタンスなので押し付けがましさがない。「絶対に隠居スタイルを貫く!」みたいな感じでもないので柔軟に切り替えたりもする姿勢がいい。でも自然と、自分もそんな風に物事を捉えて生きていきたいなと思わせる。 「あ、結構自意識過剰になってたなー」とか、「理想を高く設定しすぎてたかも」とか色々自分の生活のことを思い浮かべながら読んだ。 思えば自分も普通の企業に就職して週5で朝から晩まで働いて、みたいなライフスタイルが全く想像つかなくて、そもそもできる自信がなくて、自営業という道を選んだのだった。大学卒業してフラフラしてる時に大原さんの本と出会って、めちゃくちゃ安心したことを覚えている。「あ、そういう生き方もできるんだ」と、実践している人の話を知れたのは大きかった。 今は隠居とはまたちょっと違うけど、何よりも本が好きだったので本屋をはじめて、お店で待っているだけでお客さんが来てくれて、本を買ってくれて、本を好きなだけ読んで、面白い本があれば紹介して、時々読書会とか開いたり、著者の方を招いたりなど、自分がやりたいと思ったことしか基本的にはしていない。ノーストレス。ほとんど隠居と変わらないと思う。 そりゃあお金はぜんぜん貯まらないけど、お金があっても本に使うだけなので、店の仕入れで物欲は満たされているし(それでもブックオフに行くのはやめられない)、時々知り合いのところでバイトさせてもらったりして足りない分の現金は補ったり、家賃の安い地方都市だし(都会のワンルーム借りるより安い店の家賃)、お客さんや友達から差し入れで野菜などを結構頻繁にいただいたりして、あまりお金を使う生活ではないのでなんとかやっていけている。 将来も死ぬまでずっとこの生活を続けられるかどうかはわからないけど、会社員だったとしても、それこそ精神病んでしまったら続けられなくなるわけだし、会社員だからといって安定しているとも言い切れない。正社員=安定のように思い込まされているだけで、実際の安定度は実は自営業とあんまり変わらないんじゃないか、むしろ自分の納得したことをやれている分、自分から辞めたいと思う可能性は会社員よりも断然低いわけで、上司とか部下とかもいないし余計な人間関係に煩わされる機会もはるかに少ないし、精神衛生的には自分は今の生活が合っていると確信できている。 それだけで十分じゃないか。先のことはいくら考えたってわかるわけはないし、ちょっと先のことだけ見えてればあとは目の前のやることをやっていくだけ、と思えば、「この生活って不安定なのではないか」という不安がちょっと和らいだ。 本の感想のはずなのにダラダラと自分のことを書いてしまった。 この本の中で色々実践してみたいことも紹介されていたけど、特に夜ご飯早めに済ませて、空腹で目覚めるっていうのを実践したい。 あと野草摘みにもいきたい。でもせっかく庭付きの物件なんだからもうちょっと家庭菜園にも力いれようかな。 あとリンゴジュースに生姜すりおろしてシナモンパウダー振ってレンチンして飲むやつ冬にやりたい。
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