Heroines (Semiotext(e)/Active Agents) by Kate Zambreno

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不明
1件の記録
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    @kanaho_3
    2025年9月26日
    今回の暮しの手帖で山内マリコさんがあの人の本棚より、で紹介されていて、面白そう〜!となりすぐに探して古本にて購入。西山敦子さん訳、検索にはうまくかからなかったや。以下紹介文。 この本はブログが基になっていて、著者は私と同世代のアメリカの作家。まだ駆け出しだった彼女は、結婚後、夫の転職に伴い都会からオハイオ州に移り住みます。でもそこは小さな田舎町で文化的な豊かさに乏しく、彼女にはこたえる環境だった。そんな中、同じような境遇にあった女性作家たちに思いを重ねて、自分の孤独感や不安をブログに綴っていたのです。例えば小説家スコット・フィッシュジェラルドの妻ゼルダ。黄金期を迎えた1920年代アメリカで、彼はお金持ちで美しい彼女と結婚して、二人は世間的に超イケてるカップルでした。でも実際は、そうではなかった。ゼルダも創作意欲にあふれていたのに、その題材を全部夫が小説に書いてしまう。彼女の日記や手紙、普段口にした言葉まで。そうしてゼルダは才能を発揮するすべもなく、自分の存在を盗まれていると感じていく。「ミューズなんだから」と持ち上げられるようで落とされている そんな苦しみにあった。彼女の作品は文学史にほぼ残っていません。当時、芸術家の妻や恋人は「ミューズ」と呼ばれ、男性にインスピレーションを与える選ばれし役割として、女性も自尊心を満たされているのだとされていました。しかし2017年の#MeToo運動以降、問題意識が一変します。これまで、男性が女性の意思を搾取し、手柄にしていただけなのでは?と。著者はこうも言います。「女性の苦悩は、『普遍的(つまり男性的)』ではないために、とるに足りないものとして、退けられてしまう」 これは他人事じゃない。いろんな国や時代の女性に刺さる本だと思います。「あれも、これも」と課題図書が生まれ、本棚1段分が本書から派生した本で埋まっています。 (暮しの手帖 38号 あの人の本棚より第27回 取材・文=柏田花)
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