どたん場で大逆転 (講談社文庫 に 6-39 ミステリー傑作選 35)

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- 時雨崎@rainstormbook992025年9月29日読み終わった表紙が違う版なので撮影。昔にどこかで見かけたのがずっと気になっていたので入手。 タイトル通り、テーマはどんでん返し。といっても作家ごとにそれぞれなので、 言うほどどんでん返しか???となるのもある。 宮部みゆきの短編はさすが、さらっと話をまとめて行くし、どことなく温かみのある人情を感じる。 中嶋博行/措置入院 しっかり土台をつくったどんでん返しでよかった。 折原一/わが生涯最大の事件 手記の形式で語られる。ちょっと叙述トリックっぽさもあり。こういうことか〜と思わせておいてひっくり返す。 北森鴻/花の下にて春死なむ どんでん返しか感はともかく、ストーリーが良かった。 亡くなった俳人仲間は戸籍不明で身元も故郷も分からぬ人だった。けれども、故郷に帰りたいと願っていたはず。微かな手がかりを頼りに故郷と彼が何故帰れなかったかを追って行く… 全体的にいろんなものが平成初期の感覚なのでまあ今と違うからな…は多い