わたし、定時で帰ります。

わたし、定時で帰ります。
わたし、定時で帰ります。
朱野帰子
新潮社
2019年3月29日
3件の記録
  • 橘海月
    橘海月
    @amaretto319
    2026年9月28日
    前作のインパール作戦に続き、仕事に追われる東山結衣と会社の面々を赤穂浪士に例える続編。コンペに臨む会社は旧態なパワハラセクハラの魔窟で…。物語の大半がストレスフルな展開で、後半の逆転劇もじわっとなため読者まで胃が痛いが、前作より読後感はよい。 主人公結衣は、定時で帰りながら出世するというまさに「打たれる杭」だ。女性でかつ特段秀でた能力があるわけでもなく、定時帰りなためどうしても残業人間の種田に仕事を押し付ける形となってしまう。彼女自身が悩みながら仕事をするため、その自信のなさが読者のストレスとなる面も否めない。 だからこそ、理不尽な目にあった彼女が上手く立ち回れない時に、読者も必要以上に傷ついてしまうのだと思う。もういいよと思う反面、ブチ切れたら負けだとも辞めてしまえとも思いつつ、なんとか踏み止まってと矛盾した考えが幾つも沸いてくる。私はそうだった。今回は人間関係の決着がついてよかった。 ちなみに、私は種田の自己犠牲のヒロイズムに酔う「有害な男らしさ」が大嫌いだ。彼が誰よりも残業することで周囲に文句を言わせず、結果過労を同僚や部下に押し付ける構造となっているのも、結衣を定時に帰らせるため自分がタスクを負うと何度も告げる事で負い目を抱かせるのも。魅力的で頼り甲斐あるが故に一番厄介だと感じる。
  • kei
    kei
    @keibookreading
    2026年8月22日
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