ニッポン珍供養
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- ワット@watt2025年11月12日読み終わった2018年の朝日新書「ペットと葬式」の大規模修正版。ガイドブック以上研究書未満という位置づけか。ペット葬の是非という論点などは扱わず、昆虫、アイボなどの玩具、人形、草木塔、月待供養など、日本で暮らしてきた人特有の弔いの現在に焦点をあてている。鯨墓などは、捕鯨反対派から「供養するくらいなら、鯨を取らなければいいじゃないか」といわれるそうだ。うーん、そういうことじゃないんだよな、という部分が、つまり弔いの文化となのだろう。 それぞれの寺社などがどのような本心で人間以外の弔いに注目したのかは大雑把にしかは、分からない。冷静に考えれば利殖目当てという批判もあるだろうけど、それぞれの葬儀を行う縁起などは、各寺社はそれなりに明瞭に説明している。というよりそこが重要なのだろう。人形葬で非常に圧迫感を感じたという僧侶の述懐はうなづけるところがある。