モナのまなざし
2件の記録
- 0425@04252025年10月22日読んでる借りてきたゴヤの魅力は、時代の光と影を見つめ続けたそのまなざしにあると思いました。 ナポレオンに侵略された側として、彼は屈辱と苦悩の現実を深く見つめながら、王族に仕える立場にあっても啓蒙思想への情熱を失わなかったと感じます。 ただ、自由や平等という理想がフランス革命を呼び起こし、やがてナポレオンの登場によって祖国を苦しめるという皮肉な現実を前に、ゴヤは次第に人間の内なる闇へと向かっていったのではないか?と思いました。 彼の作品(とくに後期)には、理想と現実のはざまで揺れる人間の苦悩と、時代そのものが孕む矛盾が刻み込まれていると思いました。