深夜倶楽部 (FUTABA NOVELS 163)

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みつき@mitsuki_o2025年11月8日読み終わった借りてきた@ 電車現代版百物語のような集まりに作者自身が参加し、他の参加者達から聞いた話を書き留めたという設定の連作集。収録作のうち『狐火の湯』(pp99-128)と『夜あけの吸血鬼』(pp193-228)はアンソロジーに編みこまれていたのを読んだことがあり、どちらもものすごい傑作だったので、これは全編通して読まねば、と思って手に取った。全七編全て傑作。昭和三十年代後半頃、北陸を訪れた映画俳優が訪れた友人の家で生き霊に遭遇する『死びと花』(pp7-40)、雑誌の幽霊屋敷特集のために山手線の内側に立地するある家を訪れた一行を襲う超常現象の雨あられの描写とその意外な原因が秀逸な『幽霊屋敷』(pp159-191)が素晴らしい。