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みつき
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@mitsuki_o
ほぼ通勤電車内で読んでます。 趣味で小説を書いたり、曲を作ったり、ベースを弾いたりしています。
  • 2026年1月11日
    ジャックポット
    短篇集。表題作はハインライン『大当たりの年』の原題がもとになっている。新型コロナウイルスや二度目の東京五輪で混乱している二〇二〇年を終末の年ととらえた上で、八十代の筒井康隆自身が語り手となり、己のこれまでの人生を振り返っていくのだが、自らの老いをネタにギャグとダジャレをふんだんに混入してくる語りなので、たまーに本当のことも書いてある、くらいに受け止めておくのがよさそう。「本屋大賞は資本主義の導入などではなかった。あれこそ民主主義だったのだ」(p117)という指摘が印象的な『蒙霧升降』(pp101-118)と、一つ目の少女由加と終末の町を歩き回り絶望の果てに未来を見つける『白笑疑』(pp59-78)がよかった。
  • 2026年1月4日
    布団の中から蜂起せよ
    エッセイ集。著者はこの本が出版された二〇二二年時点で二十代後半のライター。殺してやるという言葉があちこちにばら撒かれている。その言葉は世の中に対して向けられているのだが、そう悶え怒る一方で「(前略)私は私のエゴとして、あなたに生きていてほしいと思う」(pp240-241)という文章も著者は書き記す。同様のメッセージが本書のあちこちで繰り返される。著者は書き物をすることで「(前略)他人のために、少しでもこの世をマシな方向に動かそう」(p12)としている。一切この本のなかでは触れられていないけれども、私は、この著者の書く姿勢は色川大吉にとても近いと感じる。
  • 2026年1月2日
    久坂葉子作品集 女 (1978年)
    自死の数ヶ月後に富士正晴によって編まれた作品集を、四半世紀経ってから編み直したもの。収められた六作品はどれも自伝的な要素が濃く、空襲の際に感じた死への恐怖なども書かれてはいるものの、希死念慮や自殺未遂の記述に溢れていて、この人は人生の最初から自死に向かって突き進んでいた人なのではないか、と思わせる。他者に殺されることに怯えつつ、自ら命を絶つことを目指し続けたのではないか。死の動機は『久坂葉子の誕生と死亡』(pp5-16)では作家としての才能の限界を感じたからと書かれ、『幾度目かの最期』(pp259-302)では三人の男達(緑の島、青白き大佐、鉄路のほとり)との恋愛と殊に鉄路のほとりから受けた冷たい仕打ちと暴言のためと書かれており、書かれた順番からして前者の動機に後者の動機が重なってしまったのかもしれないが、それらの動機は後づけであり、死への希求が久坂葉子の人生と作品そのものであったように感じる。
  • 2026年1月1日
    久生十蘭
    久生十蘭
    とても丁寧な評伝。白水社刊だからなのか、著者が仏文専攻だからなのか、十蘭の謎の訪仏時代を中心に論が展開される。岸田國士の影響下に生涯あったこと、演劇人であったことを考えあわせれば、口述筆記で妻に書き起こしを任せていたことはごく自然に思える。
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