死国

死国
死国
坂東眞砂子
KADOKAWA
1996年8月22日
2件の記録
  • 怠惰市民
    怠惰市民
    @slacker_256
    2025年9月29日
    面白かった。ヒロインはイラストレーターの社会人だ。恋人から逃げるために小学生時代に住んでいた四国の田舎に帰省したら、美しかった思い出はまるで違ったという自他の地獄ホラー。それでもヒロインは他者と向き合おうとするが、相手は最終的に受け入れてくれず、新たな恋を喪う。ヒロインは穏やかそうに見えて、相手に了承もなく煙草は吸うわ、吸い殻を山に埋めるわ、傍若無人なところがあるのだが、これを止めない相手もなんだかなで、たぶんこれはディスコミュニケーションのホラーなのだ、誰も応答しないという。そんな感触。 あと面白かったのは悪霊が父親にとっ捕まって死者の国に連れて行かれるシーン。ひとさまを誑かして何してるんだ!という。最後の最後でお父さんが強いという珍しいタイプの小説だなあ。
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