いのちの女たちへ 新装改訂版: とり乱しウーマン・リブ論

いのちの女たちへ 新装改訂版: とり乱しウーマン・リブ論
いのちの女たちへ 新装改訂版: とり乱しウーマン・リブ論
田中美津
パンドラ
2010年5月1日
1件の記録
  • 本書を読む中、ずっと意識していたのが、タイトルです。つまり、著者は、生命を肯定しています。内容を読めば、性もいっぱいに感じています。これは、近代的社会によって、「取り乱し」を余儀なくされていることよりも、以前にあると、私には思えました。決して、著者は、またリブの活動家は、生命を否定的に総括しようとしていません。痩せ細っていません。社会の不備を批判はしても、生命は大きく肯定しています。これが、私にはとても、良い意味で楽天的に感じられました。 また、本書では、祈りという言葉が、数は少ないですが、出てきます。これも素晴らしいと思いました。祈るというのは、自己の力の限界の先にある、別の力につながることを意味すると、私は思うからです。つまり、心が外部に開かれていることを示すと思います。コミュニケーションを取る意思は、著者や、その周りの活動家の方々に、余白があることを意味しているでしょう。 その余白が、私には、タイトルと結びついて、男性と女性の、細いけれども、通路になると感じられました。 きっと優秀な、いえ、決して優秀である必要はないのでしょう、心ある、この世の半数を占める性に属する男性は、彼女らと結ばれるでしょう。そう感じられて、私は嬉しかったです。
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