
橘海月
@amaretto319
2026年3月5日
まぐさ桶の犬
若竹七海
読み終わった
#ミステリ
ミステリ専門書店のアルバイトにして探偵の葉村晶も、もう五十歳。更年期障害に悩まされ、次から次へと厄介な依頼を押し付けられるうちに、寝不足になり歯は痛み、満身創痍なうえに命を狙われて…。
このシリーズの主人公は毎回不運がつきものだが、歳を重ねるごとに更に哀愁が増す。
表題にもある「秣桶の犬」の意味を本書で初めて知った。牛の餌である秣桶の中に居座り吠え続ける犬。自分には役に立たないものを誰かがいい思いをするのは嫌だと手放さず、意地悪や嫌がらせをする存在。話が核心に迫った時、その意味に再びゾッとした。悪意そのものが動機だったのだな…。
フロストシリーズもそうだが、物語が展開するにつれ登場人物は増え話はややこしくなり、あちこちで問題や事件が起こるのが、最初は読みにくくとも途中から面白くなってしまう。現実がごちゃごちゃしてる時の読書として、割と合うと思ってる。

