きよ "朱子学と陽明学" 2025年3月14日

きよ
きよ
@kiyomune
2025年3月14日
朱子学と陽明学
読み始めは、一つの話題について、朱子学と陽明学の捉えを一気に説明する流れが辛く、別章で分けてください!という気持ちでいっぱいだったが、ノートに整理をしつつ、ぐずりながら読み進めてゆくうち「同時に語らずして、双方の繊細なズレは説明できないのだ」と自然と悟らされた痛快な一冊。 表題学、儒学の別流派(なんなら対立しているもの)だという認識だったが、朱子学ありきの陽明学であることをはじめ、学の起こりを丁寧に紐解く一冊だったので、だいぶ系統の整理がついた。 復古は革命であること、宗教ではないのに宗教(仏教)と戦わざるを得なくなる背景など、思いもよらない、だけど「そうならざるを得ない」ことに、世の中は満ちているようだ。 本題とは関係ないが、士大夫の起こりのくだりは説明の手際がよくて、新たな発見もあり、有り難かった。 時折、ベースにあるべききっちりとした基礎が抜け落ちていることを、こうして気づかせてもらえるのはありがたい。
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