
nanari
@bluebook_mark
2026年3月7日
ぼくには笑いがわからない
上村裕香
読み終わった
勉強一筋で生きてきた言語学専攻の男子大学生が一目惚れした先輩と交わした約束(M-1で優勝したらキスしてあげる)の為にお笑いを分かろうと必死にもがく姿が眩しくてイタくてまさに青春だなぁと良い意味で見てられない思いを持ちながら読みました。デビュー作でヤングケアラーの、次作では政治活動家二世の生活の中にある類型から外された笑いを描いてきた作者にとっては《社会化されたことばは個人の物語を救えない》という作中の一節が書く原動力になっているんだろうなと思いましたし、分からないものを分かろうと努力する主人公の姿には上村さんが自身を重ねている部分もあるように私には感じられました。


