
torajiro
@torajiro
2026年3月8日
天冥の標(3)
小川一水
読み終わった
色々と並行して読んでいたら随分と時間がかかってしまったが、今回も良かった。前巻の地球でのパンデミックからさらに時代が下り、太陽系内に広がった人類圏で繰り広げられる宇宙冒険活劇といった感じ。宇宙船による接舷攻撃の描写は恐れいりました。宇宙船時代の勢力争いということで銀河英雄伝説のこともところどころで想起しながら読んでいたんですが、まぁ戦闘シーンは描いているレイヤーが異なるので良いとして、対比として面白かったのは文化的な側面。銀河英雄伝説はまぁ舞台を宇宙にしただけのスペース・オペラなんだからそんなところは置いておきなさいよと言われたらそれまでなんですが、びっくりするほど性別分業意識が当たり前のように残った描写がなされていて、中世に先祖還りしている帝国はともかく成り立ち的にも地球からはるか遠くにきた同盟でも本当にそんなことになるんかい?と読みながら笑ってしまった部分ではあったんですが、今作で描かれていた「酸素いらず(アンチオックス)」たちの文化や規範意識などはその経緯や背景も含めて構想され描写されている面がいくつもあってなかなか面白かった。
人物名やその他の名称にシリーズ全体へのつながりを感じさせるものも多く、今後の展開がさらに気になるところです。