
kibita
@kibita
2025年3月14日

ダチョウはアホだが役に立つ
塚本康浩
読み終わった
YouTubeで見つけた動画 「ダチョウの頭が悪すぎる」。
タイトルからしてインパクト抜群だが内容はそれ以上だった。
ダチョウの驚異的な身体能力と免疫力、そしてそれに反比例するかのような異次元の知能の低さ。
それらがテンポよく面白おかしく解説され、一度見たらダチョウに興味を持たずにはいられない。
ただ、疑問が湧いた。
さすがに誇張しすぎでは?
その答えを確かめるためにダチョウ研究専門家の本を手に取った。
専門的な視点から見れば、動画のイメージとは違うダチョウ像が描かれているかもしれない。
そう思っていたのだが……。
驚くほど、動画と変わらない。
まじでそんな生物なの?
そんな知能でよく絶滅しなかったなと、思わずにはいられない。
家族を覚えられない、人に乗られてもすぐ忘れる。「知能が低い」なんてレベルではない。あの動画の罵倒は決して誇張ではなかった。
そりゃ、それを補うだけのフィジカルが必要になるわけだ。
本書は全体的に軽い文体で読みやすく、ところどころに挟まれるエピソードも楽しい。
第3章ではダチョウの抗体を応用した製品開発について紹介されている。
コロナ禍に「ダチョウ抗体マスク」のニュースを聞いたことがあるが、それ以外にもさまざまな研究が進められているようだ。
ただ、ダチョウの生態の深掘りという点では期待していたほどの面白さは感じられなかった。
ダチョウ自体よりもダチョウ研究の話が中心になる。(内容を確認しなかった自分が悪い。)
